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マイクロフォーサーズとは、4/3型の撮像素子(イメージセンサー)を採用するミラーレスカメラの規格です。OMデジタルソリューションズとパナソニック(LUMIX)が中心となって開発し、中華性を含め、複数のメーカーやレンズメーカーが参加しています。
マイクロフォーサーズの魅力は、小型軽量で高性能なカメラシステムとして、初心者からプロまで幅広いユーザーに支持されていることです。この記事では、マイクロフォーサーズの良さとおすすめの機種を紹介します。
※記事の最終更新日: 2024年5月1日
マイクロフォーサーズの何がいい?そのメリットは?
マイクロフォーサーズには、以下のようなメリットがあります。
- 小型軽量で機動力に優れる
- 望遠撮影に強い
- 被写界深度が深くピンボケしにくい
- 防塵防滴に対応した機種が多い
- 手ぶれ補正が強力
- レンズの選択肢が広い
- 価格が安い
小型軽量で機動力に優れる
マイクロフォーサーズは、コンパクトで軽量なカメラを実現するための革新的な規格です。
このシステムは、4/3型(17.4×13.0mm)の小さな撮像素子を使用し、ミラーレスカメラの設計を前提としています。従来のフルサイズ(約36.0×24.0mm)やAPS-C(約23.5×15.6mm)センサーと比較して、そのコンパクトさが際立ちます。
例えば、OMデジタルソリューションズの最先端モデル「OM-1」とキヤノンの「EOS R5」を比べると、OM-1はサイズも重さも一回り小さく、100g以上軽いことがわかります。
マイクロフォーサーズは、レンズも小型です。
フルサイズ用レンズと同じ画角で比較すると、マイクロフォーサーズ用レンズはより小さく、より軽いです。
これは、特に長時間の移動や風景撮影において、持ち運びの負担を減らし、小さなバッグにも収まるため、非常に便利です。
望遠撮影に強い
撮像素子のサイズが小さいことで、画角が狭くなります。
具体的には、マイクロフォーサーズのセンサーは35mmのフルサイズと比較して対角線の長さが半分です。
これにより、レンズの焦点距離が実質的に倍増し、例えば100mmレンズを使用した場合、200mmレンズと同等の画角を得ることができます。
これは、野生動物や鳥類の撮影、スポーツイベントなど、遠くの被写体をクローズアップするシーンで非常に有利です。
狭い画角が求められるこれらの撮影環境では、マイクロフォーサーズシステムはその真価を発揮し、撮影者にとって強力なツールとなります。
軽量で持ち運びやすいことも相まって、長時間の撮影や移動が伴う場面でも、撮影者の負担を軽減します。
マイクロフォーサーズは、サイズの小ささがもたらす利点を活かし、撮影の幅を広げるための鍵となるでしょう。
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被写界深度が深くピンボケしにくい
マイクロフォーサーズのミラーレスカメラを使ってみると、その高画質に驚かされます。
レンズの優れた性能と、画面全体にわたる解像度の均一性が、鮮明な写真を実現しています。
ダイナミックレンジも、極端な明るさの調整を必要としない限り、日常の撮影には十分です。
フルサイズやAPS-Cセンサーとの比較では、確かにそれらが優れている面もありますが、マイクロフォーサーズが画質で劣るというわけではありません。
また、ボケが少ないという特性は、風景撮影などで深い被写界深度が求められる場合には大きな利点となります。
絞りをあまり使わずに済むため、暗い環境でもシャッタースピードを確保しやすくなります。
小さい撮像素子がもたらすこれらのメリットは、撮影の多様性を広げ、新しい表現の可能性を開くものです。
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防塵防滴に対応した機種が多い
マイクロフォーサーズのカメラやレンズは、防塵防滴に対応した機種が多くあります。
これにより、雨や雪、砂埃などの悪条件下でも安心して撮影できます。
手ぶれ補正が強力
マイクロフォーサーズのカメラは、ボディ内手ぶれ補正やレンズ内手ぶれ補正によって、手ぶれを効果的に抑えます。
手持ちでの長時間露光や夜景、動きのある被写体の撮影に適していると言えます。
ただ、最近はフルサイズでも手ぶれ補正が強力な機種が登場していますので、この優位性は徐々に失われつつあるかもしれません...。
レンズの選択肢が広い
マイクロフォーサーズは、カメラの世界に革命をもたらしたミラーレス技術の先駆けです。
2008年にパナソニック(LUMIX)が、続いて2009年にはオリンパス(現OMデジタルソリューションズ)がこの技術を採用した初のモデルを市場に投入しました。
両メーカーは、10年以上にわたる継続的な開発を経て、マイクロフォーサーズ規格のカメラ本体だけでなく、超広角から超望遠まで対応する多彩な交換レンズを提供しています(LUMIXは最近はフルサイズに軸足を置き始めている感じもありますが...)。
マイクロフォーサーズはオープン規格なので、異なるメーカーのレンズを自由に組み合わせて使用することが可能です。
レンズに内蔵された補正データにより、周辺光量の低下や歪曲収差などの問題も自動的に修正されます。
このように、マイクロフォーサーズは、ユーザーにとってより創造的で自由な撮影体験を実現するための強力なツールとなっています。
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価格が安い
マイクロフォーサーズでもフラグシップ機はそれなりの価格がしますが、撮影素子が小さい分、カメラもレンズも価格が全体的に言ってフルサイズのものより安いです。
マイクロフォーサーズのメリットまとめ
マイクロフォーサーズは、小型軽量で高性能なカメラシステムとして、初心者からプロまで幅広いユーザーに魅力的な規格です。
望遠撮影や被写界深度やピンボケしにくいというメリットを活かせます。
マイクロフォーサーズはどの機種がいい?
マイクロフォーサーズのカメラは、OMデジタルソリューションズとパナソニックが主に展開しています。
ここでは、それぞれのメーカーから、おすすめの機種を紹介します。
OMデジタルソリューションズ
OMデジタルソリューションズは、オリンパスのカメラ事業を引き継いだ会社です。
マイクロフォーサーズのカメラは、「OM SYSTEM」というブランド名で展開しています。
おすすめの機種は以下の通りです。
OM-1
フラッグシップモデルで、高速性能や高画質、高耐久性を備えたプロ仕様のカメラです。
高速AFや高速連写、高画質モード、防塵防滴、強力な手ぶれ補正(「5軸シンクロ手ぶれ補正」で最大8.0段、ボディ単体で最大7段の補正効果)などの機能が搭載されています。
詳しく、以下の記事でも解説しています。
OM-5
中級者向けのモデルです。
高速AFや高速連写、高画質モード、防塵防滴、強力な手ぶれ補正(「5軸シンクロ手ぶれ補正」で最大7.5段、ボディ単体で最大6.5段の補正効果)などの機能が搭載されています。
E-M10 Mark IV
初心者向けのモデルで、軽量で使いやすいカメラです。
高速AFや高速連写、4K動画、自撮りモード、5軸4.5段の手ぶれ補正などの機能が搭載されています。
パナソニック(LUMIX)
パナソニックは、マイクロフォーサーズのカメラを「LUMIX Gシリーズ」というブランド名で展開しています。
おすすめの機種は以下の通りです。
LUMIX DC-GH6
動画撮影に強いハイエンドモデルで、5.7K 60pの高解像動画記録や、4K 120p/フルHD 240pのハイフレームレート撮影などが可能。
高速AFや高速連写、防塵防滴、手ぶれ補正(5軸7.5段)などの機能が搭載されています。
LUMIX DC-G9PROII
静止画撮影に強いハイエンドモデルで、高画質モードや高速連写、防塵防滴、強力な手ぶれ補正(ボディ内手ブレ補正で8段分、望遠側でもレンズとの協調駆動により7.5段分)などの機能が搭載されています。
静止画撮影に強いと言われていますが、実は動画撮影にもかなり使えます。
G9PROIIについては以下の記事でも解説しています。
LUMIX GX7 Mark III
コンパクトなモデルでストリートフォトに最適です。
詳しく、以下の記事でも解説しています。
マイクロフォーサーズの注意点
マイクロフォーサーズには、多くのメリットがありますが、一方で、以下のような注意点もあります。
画質に限界がある
撮像素子のサイズが小さいことで、画質には物理的な限界があります。
特に暗所や高感度での撮影では、ノイズが目立ちやすくなります。
また、ボケ味や被写体の立体感を出すのはフルサイズやAPS-Cと比べて難しくなります。
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まとめ
マイクロフォーサーズは、小型軽量で高性能なカメラシステムとして、初心者からプロまで幅広いユーザーに魅力的な規格です。
望遠撮影や被写界深度、防塵防滴、手ぶれ補正、レンズの選択肢などのメリットがありますが、画質に限界があるという注意点もあります。
自分の撮影スタイルや予算に合わせて、最適なカメラやレンズを選ぶことが大切です。
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