
カメラで写真を撮ったとき、「実際には白かったものが青っぽく写ってしまった」「室内で撮ったら写真がオレンジ色になった」という経験はないでしょうか。これは、撮影している場所の光の色が原因かもしれません。
そんなときに重要になるのが「ホワイトバランス(WB)」です。ホワイトバランスを調整すると、写真の色合いを自然に補正したり、逆に意図的に暖色・寒色を強調したりすることができます。
この記事では、ホワイトバランスの基本から、色温度やケルビン(K)の意味、カメラでの設定方法まで初心者にも分かりやすく解説します。
※記事の最終更新日: 2026年8月21日
- ホワイトバランスとは?
- 色温度とは?
- カメラのホワイトバランス設定と色温度の関係
- ホワイトバランスの「K」を変えてみよう
- ホワイトバランスの設定はAUTOでもOK
- 夕焼けをきれいに撮るならホワイトバランスを変えてみよう
- RAWで撮影すれば、後からホワイトバランスを変更しやすい
- ホワイトバランスに絶対的な正解はない
- まとめ
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ホワイトバランスとは?

(画像引用元:pixabay)
ホワイトバランスとは、撮影時の光源による色かぶりを補正し、白いものを白く見えるようにするための機能です。
例えば、同じ白い紙でも、太陽の下と電球の下では見える色が違います。電球の光の下では、白い紙がオレンジ色っぽく見えることがあります。一方、青空の光が強い場所では、白いものが青っぽく見えることがあります。
人間の目と脳は、こうした光の違いをある程度自動的に補正しています。しかし、カメラは人間の目と同じようには補正できないため、そのまま撮影すると写真全体が赤っぽくなったり、青っぽくなったりすることがあります。
そこでホワイトバランスを調整します。ホワイトバランスは、単純に「色温度だけ」を調整する機能ではありません。カメラによっては、色温度に加えてグリーン~マゼンタ方向の色かぶりも補正できます。
色温度とは?

(画像引用元:pixabay)
ホワイトバランスを理解するためには、「色温度」について知っておく必要があります。色温度とは、光の色を数値で表したものです。
単位には「K(ケルビン)」を使います。
一般的には、
- 色温度が低い → 赤・オレンジっぽい
- 色温度が高い → 白・青っぽい
という関係になります。
例えば、ろうそくのような光は赤みが強いため、色温度が低くなります。一方、青空からの光は青みが強いため、色温度が高くなります。
光源による色温度の目安
光源による色温度は一定ではなく、天候や時間帯などによって変化します。
あくまで目安ですが、次のように考えると分かりやすいでしょう。

ただし、これはあくまで目安です。特に朝日や夕日の色温度は、時間帯や天候、大気の状態などによって大きく変化します。「夕日は必ず3000K」というように固定して考える必要はありません。
カメラのホワイトバランス設定と色温度の関係

ここがホワイトバランスを理解するうえで、特に重要なポイントです。
「色温度が低いと赤、高いと青」と説明しました。ところが、カメラのホワイトバランス設定では、
- Kを下げると写真が青くなる
- Kを上げると写真が赤・オレンジ方向になる
という、逆の動きになります。なぜでしょうか?それは、カメラは設定した色温度を基準に色を補正するからです。
カメラは設定した色温度を基準に色を補正する
例えば、実際の光源が約5500Kの太陽光だったとします。ここでカメラのホワイトバランスを5500Kに設定すると、太陽光による色かぶりを補正して、ニュートラルな色を目指します。
ところが、カメラの設定を4000Kに下げるとどうなるでしょうか。カメラは「4000K程度の暖色系の光源を補正する」ような方向に働くため、5500Kの光に対して青方向の補正がかかります。その結果、写真は青っぽくなります。
逆に、カメラを7000Kなど高い値に設定すると、写真は暖色方向に補正され、赤やオレンジが強くなります。
つまり、
- カメラのWB設定値を下げる → 写真は青くなる
- カメラのWB設定値を上げる → 写真は赤・オレンジ方向になる
ということです。
ここは「光そのものの色温度」と「カメラに設定するホワイトバランスの数値」を分けて考えると、混乱しません。
ホワイトバランスの「K」を変えてみよう

(画像引用元:pixabay)
カメラによっては、ホワイトバランスを「K(ケルビン)」で自由に設定できます。
例えば、晴天の日中に撮影する場合、5000~5500K程度が一つの目安になります。そこから意図的に色を変えてみることもできます。

※使用機材:LUMIX GX7Ⅲ + LEICA DG SUMMILUX 15mm/F1.7 ASPH.
Kを低くすると青くなる
例えば5500Kで撮影していたところを4000Kに変更すると、写真は青みが強くなります。青空や水などを強調したい場合には、このような設定が効果的なことがあります。

※使用機材:LUMIX GX7Ⅲ + LEICA DG SUMMILUX 15mm/F1.7 ASPH.
Kを高くすると暖色になる
逆に5500Kから7000Kなどに上げると、写真は赤やオレンジ方向に変化します。夕焼けや朝焼けなどを、より暖かい雰囲気に仕上げたい場合に使えます。

※使用機材:LUMIX GX7Ⅲ + LEICA DG SUMMILUX 15mm/F1.7 ASPH.
このように、ホワイトバランスは「白を正確に再現するためだけの機能」ではありません。写真の雰囲気を積極的にコントロールするためにも使える機能なのです。
ホワイトバランスの設定はAUTOでもOK
「ホワイトバランスをどう設定すればいいのか分からない」という場合は、まず「AUTO(AWB)」で問題ありません。
現在のデジタルカメラは、撮影している環境を判断して、適切なホワイトバランスを自動的に設定してくれます。
また、多くのカメラには、
- 太陽光
- 日陰
- くもり
- 電球
- 蛍光灯
などのプリセットが用意されています。
例えば、晴天の日中なら「太陽光」、曇っているなら「くもり」、電球の光なら「電球」というように、光源に合わせて設定できます。
まずはAUTOを使い、思ったような色にならないときにプリセットやK(ケルビン)設定を試してみるのがおすすめです。
夕焼けをきれいに撮るならホワイトバランスを変えてみよう

ホワイトバランスを積極的に使いたい場面の一つが、夕焼けです。
夕焼けを撮影するとき、AUTOに設定していると、カメラが赤みを補正してしまい、肉眼で見た印象よりも夕焼けが弱く感じられることがあります。
そんなときは、ホワイトバランスのKを高めに設定してみましょう。
例えば、
6000K → 7000K
のように変更すると、写真に暖色が加わり、夕焼けの赤やオレンジを強調できます。
もちろん、どの設定が正解というわけではありません。「実際に見た色を忠実に残したい」のか、「印象的な夕焼けに仕上げたい」のかによって、好みの設定を選べばいいでしょう。
RAWで撮影すれば、後からホワイトバランスを変更しやすい

ホワイトバランスを自由に調整したい場合は、RAWで撮影するのもおすすめです。
RAWデータは、JPEGのように撮影時に画像を完成させて保存するのではなく、カメラのセンサーが取得した情報をもとにした現像前のデータです。
そのため、RAW現像ソフトを使えば、撮影後にホワイトバランスを変更しやすくなります。
例えば、
「撮影時は5000Kだったけど、少し暖色にしたい」
という場合でも、現像時にホワイトバランスを調整できます。
ただし、RAWで撮影すれば撮影時のホワイトバランスが完全に無意味になるわけではありません。
カメラの液晶に表示されるプレビューなどには、撮影時の設定が反映されます。そのため、撮影時もある程度ホワイトバランスを意識しておくとよいでしょう。
ホワイトバランスに絶対的な正解はない
ホワイトバランスというと、「白いものを白く写すための設定」と思いがちです。もちろん、それはホワイトバランスの重要な役割です。
しかし、写真では必ずしも「見たままの色」が正解とは限りません。
例えば夕焼けなら、赤やオレンジを強調した方が、その場の感動を表現できるかもしれません。反対に、雪景色なら青みを少し残すことで、冷たく静かな雰囲気を表現できます。
つまり、ホワイトバランスは、
正しい色に補正するための機能
であると同時に、
写真の雰囲気を自分好みに調整するための機能
でもあります。
まとめ
ホワイトバランス(WB)とは、撮影時の光源による色かぶりを補正し、白いものを白く見えるようにするための機能です。
色温度は「K(ケルビン)」という単位で表され、
- 色温度が低い → 赤・オレンジっぽい
- 色温度が高い → 白・青っぽい
という特徴があります。
一方、カメラのホワイトバランス設定では、
- Kを下げる → 写真が青くなる
- Kを上げる → 写真が赤・オレンジ方向になる
という逆の動きになるので注意しましょう。
初心者のうちはAUTO(AWB)を使えば十分ですが、慣れてきたらK(ケルビン)を自分で設定してみるのもおすすめです。
特に夕焼けや夜景、雪景色などでは、ホワイトバランスを変えるだけで写真の印象が大きく変わります。
「正しい色にする」というだけでなく、「どんな雰囲気の写真にしたいか」を考えてホワイトバランスを設定すると、写真撮影がさらに面白くなります。
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