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【カメラ知識】手ブレって何?手ブレ補正って何?

手ブレしている写真

多くのデジタルカメラが手ブレ補正機能を搭載しています。では、この手ブレ補正機能とはそもそも一体何でしょうか?今回は、手ブレ補正とは何か3パターンある手ブレの起こり方手ブレ補正の種類(ボディ内手ブレ補正とレンズ内手ブレ補正)について解説します。

※記事の最終更新日: 2023年6月17日

 

カメラの手ブレ補正機能とは?

カメラの手ブレ補正機能とは?

手ブレとは?

手ブレというのは、カメラで写真を撮影する時に、シャッターが開いている間に手や体が動くことに伴ってカメラ(レンズ)が動き、ブレた画像になってしまう現象を指します。

 

日の当たる屋外での撮影の際に手ブレが起こることはほとんどありませんが、屋内や夜などの光量が少ない環境で撮影する時には、シャッタースピードを遅くする必要があり、手ブレが起きやすくなってしまいます。

 

手ブレした画像は、被写体が不鮮明でぼやけた感じになり、写真の出来栄えがかなり悪くなってしまいます。私も、カメラの液晶モニターで確認したら手ブレしていないように見えていたけど、パソコンで拡大して見たら微妙に手ブレしていてガッカリしたという経験がよくあります。

手ブレ補正とは?

この手ブレは写真にとって致命的なものとなり得ますので、その現象をなるべく抑えるために開発されたのが手ブレ補正機能です。

 

ちなみに、カメラの手ブレ補正の効果の度合いは「段」という単位で表されます。補正量「1段」はシャッタースピードが2倍になる効果に相当します。例えば、手ブレ補正量が4段の場合、シャッタースピードが1/10秒の時でも24乗で16倍速い1/160秒で撮影した程度のブレになるということです。

 

手ブレ補正機能には、ボディ内手ブレ補正とレンズ内手ブレ補正の2種類があります。この点については、後述します。その前に、手ブレ自体にはどんなパターンがあるのかを見てみましょう。

 

手ブレの3つのパターン

 

一口に「手ブレ」と言っても、それには大まかに3つのパターンがあります。

1.角度ブレ
2.シフトブレ
3.回転ブレ

 

1.角度ブレ

カメラの上下の角度ブレ

カメラの左右の角度ブレ

角度ブレには縦(上下)方向と横(左右)方向のブレがあり、縦方向の角度ブレを「ピッチ」、横方向の角度ブレを「ヨー」と呼んだりします。イメージとしては、「ピッチ」はカメラが首を縦に振って「相槌を打つ」感じ、「ヨー」はカメラが首を横に振って「ノーと言っている」感じです。

 

手持ち撮影でブレが生じる場合、この角度ブレが大きな原因となります。角度ブレは、ボディ内手ブレ補正でもレンズ内手ブレ補正でも軽減させることができます。

 

2.シフトブレ

カメラの縦方向のシフトブレ

カメラの横方向のシフトブレ

シフトブレにも縦方向と横方向があります。角度ブレとは異なり、平行に動くブレです。通常の手持ち撮影でシフトブレが生じることはあまりありませんが、マクロ撮影時にシフトブレが起きやすいです。ボディ内手ブレ補正で対応できます。一部のレンズ内手ブレ補正も対応可となっています。

 

3.回転ブレ

カメラの回転ブレ

回転ブレ(ロール)は、カメラが回転することで生じる手ブレです。シャッターボタンを押す時にカメラが片側だけ微妙に下がる場合に起こります。回転ブレが手ブレの要因になることは多くありませんが、夜景などを手持ちで撮影する時には起こり得ます。

 

ボディ内手ブレ補正とレンズ内手ブレ補正

 

前述の通り、手ブレ補正機能には、ボディ内手ブレ補正とレンズ内手ブレ補正の2種類があります。それぞれの仕組みについて見てみましょう。

 

ボディ内手ブレ補正

 

ボディ内手ブレ補正では、ボディの中に搭載されているジャイロセンサー(加速度センサー)が手ブレを検知して、イメージセンサーがブレと反対方向に動くことで補正を行う仕組みになっています。ボディ内手ブレ補正は、角度ブレ(縦方向・横方向)、シフトブレ(縦方向・横方向)、回転ブレすべてに対応しているのが標準的なスペックになっています(これを5軸補正と言います)。

 

レンズ内手ブレ補正

 

レンズ内手ブレ補正は、レンズ内にあるジャイロセンサーが手ブレを検知して、レンズに内蔵されている補正専用のレンズがブレと反対方向に動くことで補正する仕組みとなっています。レンズ内手ブレ補正は、主に角度ブレに対応できますが、一部の機種ではシフトブレも補正できます。ただし、仕組み上、回転ブレに対応することはできません。

 

ボディ内手ブレ補正とレンズ内手ブレ補正のどちらがいいのか?

 

以前は、デジタルカメラにおいては、レンズ内手ブレ補正が多く採用されていました。しかし、今では、ミラーレス一眼カメラを中心に、ボディ内手ブレ補正を搭載している機種が続々と登場しています。

 

ボディ内手ブレ補正とレンズ内手ブレ補正は、それぞれ得意な面が異なりますので、お互いに補完し合うような関係です。このため、ボディ内手ブレ補正とレンズ内手ブレ補正のどちらがいいというのはなく、両方搭載されていればそれに越したことはありません。ただ、優秀なボディ内手ブレ補正を採用しているカメラは本体価格がどうしても高くなります。

 

前述の通り、レンズ内手ブレ補正は基本的に角度ブレにしか対応しませんが、手ブレの主な原因となるのは角度ブレですので、レンズ内手ブレ補正だけでも用途によっては十分でしょう。シフトブレ補正や回転ブレ補正を必要とする場面があまりないのに、ただ性能の高さに惹かれて高いお金を出してボディ内手ブレ補正機能付きのカメラを買う必要はないと思います。

 

ただ、ボディ内手ブレ補正の5軸補正は、動画撮影の時に大きな威力を発揮するので、動画撮影をメインにしている人は、ボディ内手ブレ補正機能付きのカメラにした方がよいでしょう。

 

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